金閣寺の歴史と金箔が貼られている理由について

2019.06.29

京都市北区の金閣寺。
金襴輝く日本で最も著名な寺院です。
豪華絢爛な金閣寺には金箔が貼られている理由があります。
金閣寺の歴史と金箔が貼られている理由について紹介します。


金閣寺の歴史


金閣寺の歴史は室町期に遡ります。
時の足利3代将軍足利義満は、足利尊氏の嫡男、足利義詮の嫡男です。
義詮は諸大名の統率に苦心しました。
父尊氏が諸大名に恩賞を与え過ぎたことで政権基盤が惰弱でした。
実際に義満自身も何度も危機を味わっています。
そこで義満は諸大名の力を徐々に削っていきます。
土岐氏・山名氏などの有力大名を征伐します。
その結果、足利氏の中で最も力のある政権を作ることに成功します。
また、義満は明との勘合貿易にも着手し、富を築きます。
この貿易を有利に進めるために山口の有力大名大内氏を弱体化させています。

そんな足利義満の富と力の象徴がこの金閣寺に現れます。


金閣寺の正式名称は鹿苑寺・建物は金閣


金閣寺は正式名称は鹿苑寺といいます。
足利義満は出家して鹿苑院殿と名乗っていました。
その名前を取って鹿苑寺という名前になりました。

足利幕府で最も力のあった足利義満。
その義満はその富と力を具現化する場所として北山の地を選びます。
その具現化されたものの象徴が鹿苑寺の金閣でした。

鹿苑寺金閣に金箔が貼られている理由

金閣は金箔を施した豪華絢爛な宗教施設です。
金閣は宗教施設としては舎利殿といいます。
舎利殿とは仏舎利を納める場所で、仏舎利とはお釈迦さまの骨を指します。

その金閣に金箔が貼られている理由があります。
お釈迦様の骨は金の器に納められたと古い経典には記されているそうです。
金閣はお釈迦様の骨を納める仏舎利塔です。
そこで、金の容器に見立てて金閣には金箔を貼っています。
また、金閣に金箔を貼るもう一つの理由として金箔の下地の漆を守ることが挙げられます。
こちらはご住職の有馬猊下がお話の中でおっしゃられていました。
金閣は金箔の豪華絢爛さと漆の漆黒を持ち合わせる宗教施設ということですね。


金閣寺の歴史と金箔が貼られている理由について紹介しました。




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