瑞峯院の茶室と重森美玲の庭園

2018.09.10

お茶の大徳寺。 千利休を始め多くの茶人・大名が眠る臨済宗の寺院です。 その中でも瑞峯院は拝観やお茶会などで開かれている寺院です。 瑞峯院の歴史やお茶室と重森美玲の庭園について紹介します。

瑞峯院の由緒は大友宗麟と上杉謙信

戦国時代、全国の大名は京を目指して勢力を拡大します。 そしてこの当時、茶の湯が大名間で非常に流行します。 そんな大名は京の町の西北紫野の地にある大徳寺に菩提寺を建てていきます。 大徳寺瑞峯院は豊後大分県の大名大友宗麟によって建立されます。 大友宗麟は一時、臨済宗に帰依し名も瑞峯宗麟と号します。 また、北陸の雄越後新潟県の上杉謙信も瑞峯院に関係します。 共に、足利将軍家を支えた戦国大名です。 大友宗麟と上杉謙信の帰依により、瑞峯院は創建されます。

瑞峯院のお茶室

瑞峯院にはお茶室が4つあります。 その一つが山崎待庵の写しです。 山崎待庵は山崎の合戦の勝利した羽柴秀吉を千利休がおもてなしした茶室です。 山崎の待庵は国宝に指定されているために茶会はできません。 そこで表千家お家元の指導の下に瑞峯院は茶室待庵があります。 瑞峯院の茶室は他にも安勝軒・余慶庵があります。 余慶庵は瑞峯院の月釜で使用されているお茶室です。 安勝軒のお茶室は廊下から拝見できるようになっています。 待庵は安勝軒の奥にあり、拝見したことはありません。 私の友人で瑞峯院のお手伝いに良く言っていた若者がいます。 曰く、利休の命日に表千家お家元がお使いになるそうです。

瑞峯院の庭園は重森美玲の十字架の庭園

瑞峯院の庭園は枯山水庭園となっています。 方丈(本堂)の南側と北側に庭園があります。 南側の庭園は切り立つ石が並んでいます。 上記若者曰く、夕方になると仏様が手を合わせている陰影が見えるそうです。 北側の庭園は瑞峯院の看板でもある重森美玲の庭園です。 重森美玲は瑞峯院が大友宗麟に因むことから十字架の庭園を造ります。

大友宗麟は晩年、切支丹大名でした。 重森美玲はその大友宗麟の眠る寺院として閑眠庭と名付けています。 瑞峯院の庭園は重森美玲の想いが詰まった十字架の庭園です。 瑞峯院のお茶室と重森美玲の庭園を紹介しました。


お散歩スポットのご紹介

大徳寺瑞峯院

京都府京都市北区 紫野大徳寺町81

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